企業・自治体のみなさまへ

従業員、住民のみなさまの健康増進に役立ちます。
ご利用は、お気軽にご相談ください。

Mirai健康手帳とは

「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点(以下、感性COI拠点)※1」(現在の広島大学 脳・こころ・感性科学研究センター(BMKセンター))は、病院・研究・管理部門など全学の様々な部門と連携して、総合健康アプリ「Mirai健康手帳」の開発に取り組くんでいます。広島大学病院や広島大学保健管理センターが蓄積してきたノウハウや、感性を測定・可視化する技術の開発に取り組んで来た感性COIの成果を、より幅広く活用していくためには、“こころとからだ”を両面から捉えていくとともに、多くの人を対象にしたDX化の試みが必要になってきました。また、感性研究を通じて、“気づき”というテーマが大変重要であることが分かっています。この“気づき”の力を活かしながら、ネガティブやポジティブな感性をひとつのアプリで融合を目指し、これからのウェルビーイング社会へ貢献するツールとして、総合健康アプリを開発し、「ひろしまサンドボックス事業」で取り組んだ「旧・みらい健康手帳」をリニューアルし、令和4(2022)年1月にリリースしました。このアプリは個人の健康情報を記録し、一般的な健康情報を提供します。これらの情報から自らの気づきによる健康への意識向上や行動変容等々を目的としています※2。

※1「精神的価値が成長する感性イノベーション拠点(以下、KANSEI-COI拠点)」は、2013年、文部科学省による「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」に採択され、中核拠点(広島大学・マツダ)、生理研サテライト拠点(生理学研究所・NTTデータ経営研究所)、光創起サテライト拠点(静岡大学・浜松ホトニクス)が連携して、KANSEIの研究と社会実装に取り組んできました。
※2本アプリは疾病の医療・治療・予防を対象としたものではありません。本アプリの表示に関係なく、病気などの不安がある場合は医師の診察を受けてください。

開発の背景・経緯

  1. 感性COI拠点でなぜ健康アプリを開発することになったのか。その背景には、プロジェクトの終了を控えて生じた大きな課題がありました。9年間にわたる感性COIの取り組みから誕生した数々の成果を、今後、社会で活かすためには、DX化を進め、スマホやウエアラブルデバイスを用いて多くの人々の測定データを収集・クラウド化して、ビッグデータとして活用できる枠組みが必要です。しかし、多くのユーザーに安心して使ってもらえるプラットフォームをゼロから構築するのは簡単なことではありません。
  2. この難題を解決する鍵が、広島大学の取り組みのなかにありました。広島県では2018年から2021年3月まで、様々な分野でAI/IoTを活かした実証プロジェクトを展開する「ひろしまサンドボックス」という事業が実施されていました。プロジェクトのひとつとして、「医療や健康情報の流通基盤を構築する事業」が広島大学主導で進められ、健康管理アプリとしての「みらい健幸」アプリの開発・社会実装が行われていたのです。「Mirai健康手帳」は、このサンドボックス事業で培ったノウハウを活用し、発展させたアプリです。
  3. KANSEI研究において、なぜ心は動くのかを考えるとき重要なキーワードが「予測」と「予測誤差」であることが分かりました。私たちは常に外界からの刺激を予測し、誤差がないかチェックしつつ、その評価を行っています。このような、予測誤差に気づいた時に心が動く、その心の動きがKANSEIであり、同じ刺激でも評価次第で異なるKANSEIが生まれるということを研究を通じて学びました。
  4. 広島大学は、KANSEI研究をはじめとする様々な研究成果をアプリに組み込み、いち早く皆さまにお届けすることが重要であると考え、「旧・みらい健康手帳」で培った経験を基に新たな「Mirai健康手帳」アプリをリリースしました。

特徴

  1. 感性COIが行っている研究で、感性にとってもっとも重要な要素の1つとして本人の「気づき」があることがわかっています。ただ、多種多様な健康情報をいかに効率よく「気づき」に導くか。そのために開発されたのが「Mirai健康手帳」です。多くの健康データを一つのアプリで管理し「可視化」すると共に、セキュリティ的にも安全に多くの医療機関や組織でも利用していただけるように工夫しています。
  2. 「Mirai健康手帳」は、健康に関わるデータをスマホで集約管理するだけでなく、変化を可視化し、さらに健康管理やアドバイスを行うことで、ユーザーの健康に対する意識の変革や行動変容を促すことを目指したアプリです。スマートウォッチはもちろん、通信・同期機能を持つ体重計、血圧計などのデータを自動で取り込み(手動入力も可能)、健康診断や人間ドックのデータなども管理することを目指しています。
  3. 既存の健康系アプリと比較して扱えるデータの種類が多く、さらに食事記録、服薬管理、禁煙や運動のサポート、健康のセルフチェックなどの機能を備え、さらに使いやすいように、自分の生活スタイルに合わせたカスタマイズも可能で、非常に機能性の高いアプリに仕上げることができました。日々の身体測定、睡眠、運動、食事などの記録を簡単に手軽に残したいという人から、健康診断で指導対象となり真剣に生活改善に取り組みたい人、持病の改善に取り組んでいる人、通院・入院、病歴等を記録しておきたい人まで、幅広いユーザーの多様なニーズに応えるアプリです。
  4. 健康データは10年、20年と測定を続けることで意味を生じるものも少なくありません。「Mirai健康手帳」は、スマホや測定デバイスを買い換えた際にも、データを途切れさせることなく継続的に管理することができるため、長期間(生涯)にわたって自分とご家族の健康管理に活用していただくことができます。
  5. 歩数などの運動データや体重などのデータを記録・管理するという一般的な健康アプリの機能に加えて、健康診断の記録、病歴などの医療情報と連携した健康管理、また視認性や操作性を高め、ペットアバターがサポートするなど、より長く使える工夫がされています。
  6. 「Mirai健康手帳」は個人で利用するだけでなく、企業や自治体が社員や住民の健康管理を行う機能も備えており、企業、自治体での導入を目指しています。ユーザーの個人同意を得て大学や医療機関、製薬メーカーなどにデータを提供することで、社会に貢献することができます。多くのユーザーがアプリを継続的に活用することで、若く元気なときから健康管理、治療の記録、さらに治癒後の変化まで、一連の記録をビッグデータ化することができることで、ウェルビーイング社会への貢献できるはずです。もちろん、究極の個人情報である「個人健康記録」(PHR:Personal Health Record)を扱っているため、ブロックチェーン技術や秘密分散ストレージ技術を用いてセキュリティには細心の注意を払い、大学や企業に提供されるデータは、完全に匿名化されています。

利用場面

風邪・新型コロナに備えたい

ちょっと体調がおかしいな、と思ったらまずは、体温や血中酸素、心拍などを記録しておきましょう。体調の変化や異常をいち早く知ることができます。

◎風邪のひき始め対策をサポート

①良質な睡眠(睡眠記録)
②乾燥を防ぐ加湿
③十分な水分補給(水分記録)
④効果的に体温を上げる(体温記録)
⑤消化の良い食事(食事記録) 

生活習慣を改善したい

睡眠、食事などのチェックは、生活改善の必須項目です。睡眠、夜間トイレ回数、睡眠時間などが記録でき、生活改善を応援します。

◎良質の睡眠をサポート

良質の睡眠は、心身ともに疲労を回復し、生活習慣病予防、 ストレス緩和、 美容促進などをもたらします。就寝時刻、睡眠開始時刻、睡眠時間などを記録し、良質の睡眠を心がけましょう。

食生活や便秘を改善したい

食事は、身体にも、心にも大切です。毎日の食事を記録することで気づき、見直しが生まれ、健康の維持・管理につながります。写真記録もできます。

◎食生活をサポート

食事が気になるが、メニューの記録やカロリー計算が面倒という人は多いです。トイレ記録と併せて活用すると、便秘解消サポートとにもなります。また、写真で記録することが、食生活改善のきっかけになります。

ダイエットしたい

挫折することが多いダイエット。でも、毎日、体重などを記録すると励みになって続きます。体重などの変化をグラフで確認できます。

◎ダイエットをサポート

無理なダイエットが、心身不調の原因になることがあります。Mirai健康手帳の健康アドバイス、健康情報を活用して、健康なダイエットを心がけましょう。

運動不足を解消したい

運動不足を痛感しているあなた。まず歩くことから始めるのをすすめします。目標を決めてチャレンジすると歩くのが楽しくなり、続きます。

◎運動の習慣をつくりましょう

運動の大切はよく理解しているが、なかなか取り組めないという人は多いです。まず、「Mirai健康手帳」のラジオ体操リンクを利用から始めてください。ジムなどの運動記録もできます。

健康診断記録を残しておきたい

将来にわたって健康を維持・管理する上で、健康診断記録を残すことは大切で、からだの状態を数値でみせてくれます。過去からの健康診断記録をグラフで簡単に残せます。

◎健康寿命のために健康診断記録を役立てましょう

生涯をいきいき過ごすには健康寿命が大切です。定期的な健康診断記録を残しておけば、万が一の場合、気づきにより早め早めの対応ができます。自由日記もありますので、既往歴などのメモが残せます。

ストレス管理をしたい

ストレスは、身体とこころの健康の大敵。ストレス管理は大切です。知らない間にストレスがこころやからだをいじめています。そんな時は「こころ・ストレス」で、チェックしてみてください。

◎知らず知らずに蓄積し、やってくるストレス

自分のストレスの状態を知り、早めに専門医に相談することが大切です。「Mirai健康手帳」のストレス問診でのチェックを習慣にすることをおすすめします。

禁煙、飲酒、口腔ケアなどに取り組みたい

ワクチン記録、飲酒記録、周期記録、禁煙サポート、口腔ケア、健康情報など、健康サポートが充実しています。気になる項目があったら、まずは試してみませんか。

あなたの健康をサポートする便利なツール

「お気に入り」は好きなURLをQRコードで一発取り込み、「チャット」は大事な人とのコミュニケーションや「自由日記」に、また「健康アドバイス」など、全方面からあなたの健康をサポートします。

ツール

貯める使う

ポイントは毎日大事な10項目を記録したり、アンケートに答えたりすると貯まります。

◎ポイント付与タイミング

アプリ起動時、対象項目の「前日」のデータの登録有無を確認し、データ登録がある場合に各項目1ポイントが付与されます。過去3日分まで遡り対象となります。

◎対象項目:10項目

体重、歩数、睡眠、食事、お薬、血圧、体温、運動記録、水分記録、トイレ記録

健康手帳

色々な健康管理用手帳を入手。体調チェックも行え、結果は認証した相手(かかりつけの医師等)と共有も可能です。

セルフ問診

さまざま疾患に関する設問に答えて、そのリスクをAIが簡易判定。受診の目安に活用してください。

チャット

認証した人同士のコミュニケーションツール。事務局からのお知らせもこちらに届きます。 また、自由日記、グループなどを使うと、テキスト・写真が記録できます。

マイページ

ご自分の基本情報を入力、保管するページです。利用者情報、基本情報の登録、通院前の問診、達成目標の設定などアプリ動作のベースになる設定や、健康に関して学べる健康アドバイス、ポイント交換、ヘルプ等など便利な機能を準備しています。

仕様

対応OSiOS Android
連携デバイス
Apple Watch
,
Fitbit
記録可能項目90項目
体温
,
体重
,
体脂肪率
,
BMI
,
基礎代謝
,
筋肉量
,
水分量
,
徐脂肪体重
,
ウエスト
,
骨密度
,
内臓脂肪レベル
,
体年齢
,
心拍数
,
血中酸素
,
血圧(最高血圧、最低血圧)
,
歩数
,
歩行時間
,
活動量
,
上がった階数
,
距離
,
就寝
,
睡眠
,
夜間トイレ回数
,
睡眠時間
,
中性脂肪
,
総コレステロール
,
HDL
,
LDL
,
赤血球数
,
空腹時血糖値
,
HbA1c
,
総蛋白
,
アルブミン
,
尿酸値
,
クレアチニン
,
γ-GT
,
AST(GOT)
,
ALT(GPT)
,
CRP
,
ワクチン名称
,
アミラーゼ
,
白血球数
,
血色素量(Hb)
,
今日の水分量
,
飲酒量
,
月経
,
今日の喫煙本数
,
PSA
,
YAM値
,
身長
,
裸眼視力(右)
,
裸眼視力(左)
,
矯正視力(右)
,
矯正視力(左)
,
尿糖
,
尿蛋白
,
尿潜血
,
胸部X線撮影区分
,
胸部X線No
,
胸部X線判定
,
胃部X線No
,
胃部X線所見1
,
胃部X線所見2
,
hematocrit
,
血小板
,
聴力(1000Hz 右)
,
聴力(4000Hz 右)
,
聴力(1000Hz 左)
,
聴力(4000Hz 左)
,
細胞内水分量
,
細胞外水分量
,
タンパク質量
,
ミネラル量
,
体脂肪量
,
骨格筋量
,
骨格筋率
,
細胞外水分比
,
適正体重
,
小児肥満度
,
ウエストヒップ比
,
体細胞量
,
脚筋肉率
,
脚筋肉量
,
骨ミネラル量
,
平均血圧
,
脈圧
,
心筋仕事量
,
筋肉率
,
骨格筋指数(SMI)
,
水分量(L)

利用料金

利用料金は無料です。但し、アプリのダウンロードや利用に伴う通信費(パケット代)は利用者様のご負担となります。

開発・サービス提供者・監修・協力

今後の展開

  1. 「Mirai健康手帳」は、一般的な総合健康アプリの枠を越えて進化していきます。【感性COIで生まれた技術を活用し、日々進化しているデバイス群(スマホのセンサーやカメラ、スマートウォッチ、様々な身体情報を測定するデバイス)と連携して、ワクワク感、ストレス、不安などを測定するツール、感性の測定データをもとにこころの状態を可視化するツールなどの、搭載もしていく予定です。】、「Mirai健康手帳」を進化させていくプロジェクトは、今後も継続していきます。個人、あるいは企業や組織、自治体ぐるみの健康管理アプリとしてはもちろん、統合解析パッケージ※3の各ツールを活用するプラットフォームとして、精神的価値を高めるウェルビーイング社会への貢献を目指しています。
  2. 将来的にはユーザーが他者(社)が保有する医療情報(健診記録、病歴など)と、個人データ(運動履歴、食事など)をアプリで連携し、人工知能等にもサポートをしてもらいながら健康維持が簡単におこなえるような未来を目指しています。
※3統合解析パッケージは、感性COIの研究成果を広く社会に公開し、使いやすい形で提供するために、本拠点で生まれた多種多様なツールを一元的に管理し、利用者のニーズにあわせて提供できるプラットフォームです。遠くない将来、一人ひとりの感性に寄り添ったモノづくり、サービス、教育、 医療が当たり前になるでしょう。世界に先駆けて、いち早く「こころの豊かさ」に 基づく社会を実現するために、ぜひとも我々の研究成果をご活用ください。

問い合わせ

企業・自治体で「Mirai健康手帳」アプリを利用して健康管理を実践したいと思われる方はお気軽にお問い合わせください。

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